夏に近づくにつれて多くなるのが熱中症。
気温が30℃を超えると熱中症で死亡する人が増え始め、
その後、気温が高くなるほど死亡率も急激に高くなります。
室内でも屋外でも、高温多湿の環境下で、
熱中症の症状が見られた場合、すぐに適切な処置を行わないと
生命に関わる大事故につながってしまいます。
熱中症は予防が大切です!
暑いときには熱中症の兆候に注意して、
体調に異常を感じた時に早めに休むこと。
そして、万が一の緊急事態に備えて、
熱中症とはどんな症状や状態のことを指すのかを知り、
いざという時に慌てず
そして迅速に対応できるように
症状別の応急処置の方法を知っておきましょう。
熱痙攣(ねつけいれん)
運動時に多いですが、温度の高い室内でも、
大量の汗をかくことで起こります。
塩分を含まない水ばかり飲んでいると危険です。
意識ははっきりしていて受け答えはできますが、
筋肉のけいれんや痛みがあります。
応急処置
- 塩分(0.1~0.2%)を含んだ水、またはスポーツドリンクで水分の補給。
- 風通しのよい涼しい日陰に運んで、けいれんしている部分をマッサージする。
- 体の特定の部分(例えば脚など)が冷えているなら、その部分もマッサージ。
熱疲労(ねつひろう)
気温の高い日の運動時はもちろん、
気温の高い室内で静かにしていても起こります。
特に体調が悪いときの外出で発症しやすい。
意識はありますが、
めまい、頭痛、大量の汗、顔色が悪い(蒼白)、
脈拍が速く弱いなどの症状がある。
応急処置
- 風通しのよい涼しい日陰に運び、衣服をゆるめる。
- 顔が青白い場合は足を高くする。
- 冷水をかけ、風を送り体を冷やす。
- アイスパックなどで、首、脇の下、足の付け根を冷やす。
- 塩分を含む水分を補給する。
- 回復がみられない場合は、医療機関へ運ぶ
熱射病(日射病)
屋外・屋内に関わらず、暑さがひどく、
特に人の体温以上の温度になった時に起こります。
呼びかけても正常な受け答えができない。
体温が上昇し、40度を越えてしまい、
顔などの皮膚が熱く、赤くなって、乾燥する。
応急処置
★すぐに救急車を呼ぶ
救急車が到着するまでにすること
- 風通しのよい涼しい日陰に運び、衣服をゆるめる。
- 呼吸、脈拍がない場合は人工呼吸(心肺蘇生)
- 冷水をかけ、風を送り体を冷やす。
- アイスパックなどで、首、脇の下、足の付け根を冷やす。
熱中症は、回復してしまえば終わり、
というものではありません。
熱中症になった経験のある人は
熱中症になりやすいともいわれています。
熱中症になった後は、病院を受診して大事をとり、
しばらくの間は体をいたわり、無理をしないようにしましょう。
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